海外の抗シワ素材『アレカカテチュエキス』を活用し、
エイジングケア商品を開発
年齢を重ねるとお肌にシワがあらわれてきます。この気になるシワを、どうにかして抑えたい。そこで注目したのが、抗シワ効果の有効成分として韓国で承認されていたエイジング素材の一つ、アレカカテチュエキスです。ちふれホールディングスの綜合研究所では、この素材について研究を進め、スキンケア商品を開発しました。
エイジングケアのニーズの高まりを受けた新素材開発競争
2002年頃から化粧品に関する規制緩和がグローバルな流れとなり、日本でも緩和が進められました。一連の流れの中で期待されたのが、化粧品の効能効果訴求に関する規制緩和です。とりわけ注目されたのが、それまで認められていなかった抗シワ効果の訴求。これが今後認可されるのではないかとの予測に基づき、化粧品業界では抗シワに関する研究が盛んに行われるようになりました。同時に業界から行政に対して抗シワ効果訴求認可を求める働きかけも行われるようになりました。
こうした状況から、原材料の展示会などでもエイジングケア効果を訴求する原料紹介が盛んに行われるようになりました。そこで綜合研究所が着目したのが、抗シワの有効成分として既に韓国で認可されていた素材、アレカカテチュエキスでした。
こうした状況から、原材料の展示会などでもエイジングケア効果を訴求する原料紹介が盛んに行われるようになりました。そこで綜合研究所が着目したのが、抗シワの有効成分として既に韓国で認可されていた素材、アレカカテチュエキスでした。
日本初となる新素材を活用し、抗シワ効果のある商品開発へ
アレカカテチュエキスを、抗シワ効果のあるオリジナル成分として採用する。こんな新商品開発が社内で提案され、開発に取り組むことが決定しました。開発における課題は、日本での採用は当社が初めてとなる新規素材を実用化し、抗シワ効果を期待できる商品を生み出すこと。そのためにはアレカカテチュエキスの抗シワ効果の実証が絶対条件でした。この素材の抗シワ効果は韓国では既に承認されていたため、ある程度期待できるとはいえ、商品化に際しては自社で確証を得ておく必要がありました。アレカカテチュエキスは、ヤシ科の植物ビンロウ樹の種子から抽出される、保湿作用を備えた素材です。素材の抗シワ効果を確認し製品開発につなげるため、綜合研究所独自の研究がスタートしました。
撮影を駆使した研究、原料にも精緻な検討繰り返す
試作品の使用による抗シワ効果の確認は、一眼レフカメラで撮影された画像解析によって進められました。被験者の目元や目尻を撮影し、アレカカテチュエキス塗布前と塗布後の変化をつぶさにチェック。評価精度を高めるため、撮影時には被写体との距離、撮影角度、被験者の姿勢、眼のつむり方などを細かく定めました。
もとより当時はシワの測定方法についてのガイドラインなどなかったため、写真撮影による測定法を採用しました。ただ当社に写真撮影のノウハウはなく、当時の研究員が解説書などで学びながら撮影を進めていきました。そうして苦労して検証を重ねた結果、抗シワ効果を期待できるとの結論に達し、商品化が承認されました。ただし原料としての適性を検討する中で、アレカカテチュエキスの配合量を多くすると、時間経過による変色、ローションでの析出、エマルジョンでの分離などが発生する、といった商品の安定性に影響の出る傾向が明らかになりました。そこで原料については、韓国メーカーと直接やりとりすることにし、日本語、韓国語、カタコトの英語などを用い、何度もディスカッションを繰り返しました。その結果、お互いの信頼感が高まり、最終的には安定性を確保できる条件や組み合わせ、製剤化法などが詰められていきました。
もとより当時はシワの測定方法についてのガイドラインなどなかったため、写真撮影による測定法を採用しました。ただ当社に写真撮影のノウハウはなく、当時の研究員が解説書などで学びながら撮影を進めていきました。そうして苦労して検証を重ねた結果、抗シワ効果を期待できるとの結論に達し、商品化が承認されました。ただし原料としての適性を検討する中で、アレカカテチュエキスの配合量を多くすると、時間経過による変色、ローションでの析出、エマルジョンでの分離などが発生する、といった商品の安定性に影響の出る傾向が明らかになりました。そこで原料については、韓国メーカーと直接やりとりすることにし、日本語、韓国語、カタコトの英語などを用い、何度もディスカッションを繰り返しました。その結果、お互いの信頼感が高まり、最終的には安定性を確保できる条件や組み合わせ、製剤化法などが詰められていきました。
処方配合の安定性を確保した後、市場投入
商品の品質安定性を確保できるよう処方について検討を重ねた結果、2006年春にアレカカテチュエキスを3%配合したスキンケア商品を発売しました。この3%は、安定性を確保した上で、一定のエイジングケア効果を期待できる配合量として設定されています。
続いて7.5%まで配合量を高める処方を検討し、2007年には別のスキンケア商品(※現在は生産終了)を発売しました。アレカカテチュエキスを配合した一連のスキンケア商品は、当社として自信をもって上市した商品であり、現在も後継商品に受け継がれています。残念ながら日本においてはその後、抗シワの有効成分としてはアレカカテチュエキスは認められませんでしたが、当社はエイジングケア成分としては有用と判断し、その後も幅広いスキンケア商品に展開しています。
続いて7.5%まで配合量を高める処方を検討し、2007年には別のスキンケア商品(※現在は生産終了)を発売しました。アレカカテチュエキスを配合した一連のスキンケア商品は、当社として自信をもって上市した商品であり、現在も後継商品に受け継がれています。残念ながら日本においてはその後、抗シワの有効成分としてはアレカカテチュエキスは認められませんでしたが、当社はエイジングケア成分としては有用と判断し、その後も幅広いスキンケア商品に展開しています。